わさお日記

わさおの時事川柳・五行歌、俳句、短歌、十行歌、その他

わさおの俳句ポスト投稿・秋山真之海軍中将

 立春を迎えても、冬は寒い中、俳句作りのサイトで最も熱気に包まれているのは、「俳句ポスト365」であろう。「俳句ポスト365」は、愛媛県松山市が運営する俳句の投稿サイトだ。

 「俳句ポスト365」では、入選が「天、地、人、並」に分かれる。入選の「天、地、人、並」の内訳は、各回、天の俳句1句、地の俳句10句のほか、大体、人選の俳句200句、並選の俳句300句だ。

 人選と並選の入選句といえども、全体3,000句程度のたった17%にすぎない。

 天・地の俳句になると、全体3,000句の中で11句だ。これは、至難中の至難である。津軽を拠点とする俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による天・地の俳句への挑戦は、これまで9回を数えるが、まだ天・地の俳句に入ったことはない。
 

 直近の「俳句ポスト365」の第137回 2015年12月24日週の兼題は、「伊予柑」である。兼題の説明に曰く。

伊予柑(春の季語) ミカン科ダイダイ類の品種のひとつ。原産地は山口県だが、明治中期に愛媛県での栽培が盛んになったことから伊予柑と呼ばれるようになった。

 兼題「伊予柑」に係る天選1句と地選の10句を以下に掲げる。

 伊予柑の海に朝鮮通信使       一斗      天選

 伊予柑ひとつ東京を明るうす    三重丸   地選

 伊予柑を置いてあかるくなるベッド  とりとり   地選

 伊予柑やもとより母性半疑なる    西田克憲   地選

 伊予柑を剥き一畳庵のしづけさよ   紫羽      地選

 子規の恋ありえず伊予柑甘くない   藤鷹圓哉   地選

 観潮船待つ伊予柑の二個目かな   まどん   地選  

 五軒目のママに伊予柑で帰さるる   初蒸気   地選

 大吉を引いた手で伊予柑を剥く    捨楽    地選

 伊予柑の香るルソーの森のごと    靫草子   地選

 伊予柑や母のアンダースロー見た   貝ヶ森   地選

 そして、以下に掲げるのは、俳句集団「宇宙(そら)」のメンバー5人による並選5句である。並選5句ではあるが、俳句集団結成後5か月弱の初心者集団が全員入選を続けているのは、主宰の津軽わさおとしては、嬉しい。

 傑作は子規の俳句と伊予柑と   津軽わさお 並選 

 伊予柑や合格祈願の三つ四つ   津軽ちゃう 並選 

 海戦を勝ち抜く目なり伊予柑見る    津軽まつ  並選  

 一日に伊予柑一個医者いらず    篠田ピンク 並選

 伊予柑伊予国を守って御座る   野々原ラピ 並選

  
 以上のように、天・地の俳句と並選の俳句を並べてみると、違いがある。

 
 どこが違うのか。天・地の俳句は、着眼点が独特であるし、表現の仕方がいい。それによって、読者が感じるなるほど感と味わいが深い。

 上記の津軽まつ君作の句について、作者曰く。

 「海戦を勝ち抜く目」の持ち主は、日露戦争における日本海海戦勝利の立役者、秋山真之海軍中将である。彼は、愛媛県松山市の出身だ。秋山真之中将が伊予柑を愛で、日本海海戦について考察し、勝利に導いた歴史を踏まえての一句である。ということについて、選者の夏井いつき先生は、どのように受け止められただろうか。



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