わさおの俳句教室日誌・「初雪」~15.11.25分
11月25日の俳句教室においては、兼題は「十一月」、「綿虫」、「当季雑詠」、席題は「初雪」である。
以下に、11月25日の俳句教室におけるわさおとKさんの俳句を掲げる。
津軽わさお作
十一月や鬼が来ぬ間の冬支度
大津波去りて四年の雪蛍かな
ねんねこやお尻もちょがす孫の足
初雪や赤いおべべ着るわらべ像
Kさん作
十一月色うすくなり里の山
綿虫に燗酒グイとすすめられ
雨風も過ぎ去りて今草紅葉
おらが山初雪も又美しき
以上の句の中で、津軽わさお作の「ねんねこやお尻もちょがす孫の足」のうち、「もちょがす」は、津軽弁である。「くすぐる」の意味であり、芥川賞作家・又吉直樹が敬愛する太宰治は、「もちょがす」のが好きだった。
俳句は、抒情詩であり、作者のしみじみとした心情が詠み込まれる。しかし、俳句において大事なのは、しみじみとした心情を表現するだけではなく、句に面白みがあることである。
で、俳句作りにおいて、句に面白みを出す一つの手段は、方言を使うことである。方言には、方言であるがゆえの面白み、優しさがある。
そこで、俳句作りと方言を使うことについて、どう考えるべきか。俳人、津軽わさおは、俳句作りにプラスになるのなら、方言を使って構わないと考える。
しかし、これは、所詮津軽わさおの見解にすぎない。
そこで、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイト、「俳句ポスト365」ではどのように考えられているか、調べた。
すると、「俳句ポスト365」における第63回 2014年4月10日週の兼題「ライラック」の■今週の俳句道場~初級者向け解説コーナーで、夏井いつき先生曰く。
○方言もうまく詠み込むと味がでますね。うまく使いこなすのにも技が必要。それもまたご一緒に学んでまいりましょうね♪
○その句の前提となる場所や時間、挨拶を捧げたい人物などを明確にする場合に使われるのが「前書き」ですが、独特の意味を持つ言葉の解説をつけたいときは「添え書き」を句の後に記します。意味の分かりそうもない方言を使う場合は、句の後に添え書きをつける場合もありますね。
つまり、「方言もうまく詠み込むと味がでますね。うまく使いこなすのにも技が必要」というわけで、方言は使って構わない。で、句の後に次のように、添え書きをつければいい。
ねんねこやお尻もちょがす孫の足 津軽わさお@「もちょがす」は津軽弁で、「くすぐる」の意味
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