わさおの俳句教室日誌・「笹の餅」~15.06.10分の宿題
小学校5年生時から何十年来の親友、Kさんの俳句修業に触発され、Kさんと一緒の俳句教室に通っている。
次回、2015年6月10日の宿題の一つは、当季雑詠である。まあ今のシーズンに関係する一句を好きに詠んでいいということだ。
私は、郵便局の12か月頒布会「ふるさと会」に参加している。カタログに掲載されている全国の美味いものの中から、毎月分をあらかじめ選定しておき、各月ごとに配達を受けるシステムである。毎月、送料込みで3,000円程度であるから、手頃だ。
2015年5月頒布分は、新潟県の笹団子(ささだんご)である。笹団子は、ヨモギ団子の中に餡(あん)が入っていて、それを笹の葉でくるみ、スゲの紐で両端を絞り、中央で結ぶということを何回か繰り返したものを蒸してできる団子である。
笹団子1個の大きさは、二口で食べてしまえるくらいの大きさである。団子の色は、ヨモギ色あり、白あり、ピンクありで、米どころ、越後の餅だけに、大変美味しい。
笹団子の美味しさといえ、形状といえ、スゲの紐で何通りにも笹団子を結ぶ点といえ、新潟の郷土色があふれている。
津軽では、新潟県の笹団子と同じ季節に、笹餅を食べる。津軽の笹餅は、笹団子と異なって、餅の中にあんこの形ではあんこが入っていない。
笹餅は、次のようにして作る。
まず、小豆を煮る。小豆が顔を出さないくらいのひたひたの水加減で煮る。小豆が煮えてから、砂糖を加え、さらに2時間ほど煮る。この場合、水が減ってきたら足しながら、おしるこくらいのゆるさに仕上げる。
次に、おしるこくらいのゆるさの小豆にもち米粉を入れ、ヘラでかき混ぜ、耳たぶくらいの固さの餅にする。
次に、せいろに1個分ずつ餅を丸めて並べ、20分ほど蒸す。
最後に、笹に餅を載せて包む。
つまり、笹餅は、餅とあんこを一体化させ、笹で包んで作るのだ。
津軽では、戦後、しばらくの間、どこの家庭でも笹餅を作ったものだ。満足にお菓子を食べることができなかった貧しき時代の日本。だから、母親が作ってくれる笹餅は、とびきり美味しかった。
時々、当時を思い出す。母がいて、父がいて、兄妹がいて、笹餅がある。日本は、貧しかったけれど、いつもちゃぶ台囲む笑顔がある。
涙が出てくるほどに、懐かしい。
今も、笹餅は、買ってきて食べる。
そこで、一句を詠む。
わさお作
幼き日も 母と食べし 笹の餅
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