わさおの俳句ポスト投稿・地選の俳句とは
津軽を本拠地とする俳句集団「宇宙(そら)」は、俳句作りの研鑽、活躍の場を、専ら「俳句ポスト365」への投稿によっている。「俳句ポスト365」は、愛媛県の松山市が運営する俳句の投稿サイトだ。
「俳句ポスト365」の第132回 2015年10月29日週の兼題は、「ねんねこ」である。俳句集団「宇宙(そら)」のメンバーによる「ねんねこ」に対する投稿結果は、1人選、4並選の全員入選を飾った。
「俳句ポスト365」では、全体3,000句程度の投句に対し、入選が「天、地、人、並」に分かれる。入選の「天、地、人、並」の内訳は、各回、天の俳句1句、地の俳句10句のほか、大体、人選の俳句200句、並選の俳句300句だ。
だから、人選に入るのは、全体3,000句のうち、上位211位以内の句に該当することであり、どうしてどうして立派なものである。
「ねんねこ」で人選に入った句を以下に掲げる。
津軽まつ 人選
踊り子の楽屋裏なるねんねこよ
津軽まつ君は、この句は、子連れの踊り子が楽屋裏にねんねこにくるんだ子どもを寝かせている様を切り取ったものだと言う。
人選よりも上位に位置するのは、天の俳句1句、地の俳句10句であり、全体3,000句のうちの11句というのは、とてつもないことである。
俳句集団「宇宙(そら)」の主宰を務める俳人、津軽わさおは、他のメンバー4人をリードしていくうえで、毎回、天の俳句、地の俳句の研究に余念がない。
今回、津軽まつ君の人選の俳句と対比し、地の俳句10句の中に極めて参考になる句を見つけた。その句及び選者の夏井いつき先生の講評を以下に掲げる。
二丁目の魔子のねんねこ金のラメ 鈴木麗門
「二丁目の魔子」は、もちろん愛称、通称、源氏名というやつでしょう。ホステスか、娼婦か、ストリッパーかと、読み手の想像はどんどん膨らんでいきます。
「二丁目の魔子」という人物のあと、「ねんねこ」という季語をこの位置におく巧さ。そして、とどめは「金のラメ」という描写。そんなねんねこなんてあるのかね?と疑ってかかるよりは、この句の世界に心をおよがせてみるのが、読み手としての粋な楽しみ方というもんです。
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