わさおの俳句教室日誌・「ビール」~15.06.10分
2015年5月13日から、小学校5年生時以来の親友、Kさんと一緒の俳句教室に参加させてもらっている。
俳句教室は、2週間に1回の割で開かれる。今は、2週間に1回、確実に、親友、Kさんの元気な姿を目の当たりにできること、それだけで嬉しい。
俳句教室の都度、毎回、俳句教室日誌を書くことにしているのだが、折しも、女子サッカーのワールドカップが開催されており、なでしこジャパンの応援に忙しい。ために、その影響で日誌を書くのが大幅に遅れている。
2015年6月10日の俳句教室。老先生は、御年87歳であるが、大変にお元気である。
先生が俳人を志すきっかけになった俳句を教えて下さった。以下に掲げる。
細谷源二作
地の涯てに 倖せありと 来しが雪
「地の涯て」とは、北海道である。作者は、昭和16年に新興俳句弾圧事件で検挙され、戦後北海道に移住した。東京出身である。
戦後生まれの私たちには実感できないが、戦前の当局による思想弾圧は、過酷を極めた。細谷源二さんは、幸せを求めて、北海道に渡った。
地の涯て、北海道にこそ倖せがある。希望に満ちている。しかし、「来しが雪」である。北海道の冬の厳しさは、想像を絶する。津軽に住む私でさえ、冬の北海道で生活する自信はない。ましてや、作者は、東京出身だ。
「来しが雪」の五字には、さまざまな感慨が込められている。この俳句の読み手によっても受け止め方は異なるだろう。
過酷な雪の厳しさに直面したことによる落胆、絶望が聴こえてくる。しかし、だからこそゆえの反発心が湧くのも見てとれる。人間は、弱くもあり、しかし、負けるものかという強さもあるのだ。
たった五七五の十七文字の中に、人間の一生も、果てしない宇宙も、詠み込んでしまう俳句。日本人であることを誇りに思わないわけにはいかない。
そして、戦後70年の今、自由のありがたさをかみしめるとともに、思想弾圧などという愚行を二度と許してはならない、と思う。
以下に、わさおとKさんの俳句を掲げる。
わさお作
合鴨の 行く末悲しき 植田かな
さくらんぼ おなごの旬を 想いけり
幼き日も 母と食べし 笹の餅
麦酒飲む なでしこ勝ちて すすむ杯
Kさん作
さざ波が まだまだ主役 植田かな
さくらんぼ おててにひとつ にぎりしめ
咲き満ちた アカシアの下 ウェデング
席題の ビールに女子力 アップして
私の人気ブログランキングへの応援のため、
ポチッと↓をクリックお願いします。