わさおの俳句教室日誌・「かたつむり」~15.05.27分
わさお参加の俳句教室の第2回目は、2015年5月27日である。
この日、俳句教室の老先生が教えて下さったことを基に考えるに、五七五の俳句は、最近の傾向として、必ずしも五七五にこだわらずに、五七五の合計、十七文字で自由に詠むことのようである。
十七文字で自由に詠む、つまり五七五はもちろん、五五七でもいいらしい。となれば、七五五もありか。
しかし、日本語の美しさの点では、同じでも、リズムの良さの点では、五五七と七五五は、五七五に敵わない。
俳句教室で、老先生が挙げた例は、次の句である。
夏落葉 有髪も 禿頭もゆくよ
夏落葉(なつおちば)とは、夏に落ちる葉、つまり夏の落葉である。椿や樫などの常緑樹といえども、葉には寿命があり、1年ないし数年で枯れて死ぬ。秋に落葉する落葉樹と違って、夏に落葉するのだ。
言わば、加齢によって落葉する様は、人間の髪みたいである。人間の髪が加齢によって抜けるのが激しくなっていけば、やがてハゲになる。禿頭(とくとう)になるのだ。
だから、夏落葉と詠めば、次に来るのは、ハゲ=禿頭となるのが自然である。少なくとも、ハゲでない者が詠めば、そうなる。その結果は、次のようになる。
夏落葉 禿頭も 有髪もゆくよ
また、夏落葉の次に、ハゲ=禿頭に触れるから、禿頭と来て、その後に有髪(うはつ)と来るはずだ。しかるに、そうではなく、最初に、ことさら有髪と来て、次に禿頭と来るのは、不自然である。
そういう具合に考えると、くだんの俳句の作者は、ハゲだ。それにしても、
夏落葉 有髪も 禿頭もゆくよ であれば、五四八であり、どうも、リズム感がイマイチである。
禿頭も 有髪もゆくよ 夏落葉 の方が、格段にリズムがいい。
で、くだんの俳句の作者をネットで調べたら、現代俳句の巨匠、金子兜太(かねことうた)さんだ。この作者は、やっばり、ハゲである。
極端に言えば、現代俳句は、夏落葉→禿頭→有髪のごとくに、それこそ自由に詠めばいいということだ。
以下に、わさおとKさんの俳句を掲げる。
わさお作
深蒸しの 新茶が届き 夏来る
城落ちて 太閤しのぷ 桐の花
雪形の 八甲田望み ウォーキング
今の歩は 蝸牛(かぎゅう)のごとき シニアかな
Kさん作
鳥の声 いつしか早き 夏に入る
旅人の 道標となり 桐の花
針金を からめて伸びる クレマチス
蝸牛(かたつむり) 洗濯日和 姿なく
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