わさお日記

わさおの時事川柳・五行歌、俳句、短歌、十行歌、その他

大相撲、白鵬の発言考・「こんな侮辱発言は許されない」

 今、大相撲の白鵬の発言が物議を醸している。いったいぜんたい、白鵬は、どんな経緯で、どんな発言をしたのか。その全部を知りたい。

 そこで、例によって、ネット先生に聞いてみた。今のネット社会は、実に便利であり、分からないことは、懇切丁寧に教えてくれる。


 すると、まず、産経ニュースの2015年1月26日付けの配信ニュースがヒットした。白鵬の審判部批判「偉業」台無し…前夜は「深酒」たたり会見には1時間遅刻、とのタイトルが付いている。配信ニュースに曰く。

 単独史上最多優勝を15戦全勝で決めた初場所から一夜明け、白鵬関が記者会見という公の場で審判部批判を繰り広げた。しかも、前夜の深酒がたたって1時間の遅刻。慢心は否定できず、大相撲史に残る偉業を台無しにしてしまった。

 これを見るなり、大いにたまげた。

 「記者会見という公の場」に「前夜の深酒がたたって1時間の遅刻」とは、なんたることだ。

 審判部批判の中身をうんぬんする前に、1時間の遅刻、それ自体で、もうアウトだ。スポーツ選手であろうと、一般人であろうと、記者会見という公式の場をセットした以上、遅刻は許されない。

 それが、遅刻も遅刻、1時間の遅刻であり、その原因が「前夜の深酒がたたっ」たとは、なんたることだ。常識外れの醜態である。いい大人が深酒をして記者会見に遅刻するとは。一般社会人がこんなことをすれば、クビである。


 次に、1時間遅刻の記者会見で、白鵬が語ったことは、何か。これについては、スポニチアネックスの2015年1月27日付けの配信ニュースがヒットした。【白鵬の発言】と題する発言内容を以下に掲げる。

 疑惑の相撲が1つあるんですよ。それはちょっといかがなものかな、と思って。13日目ですね。勝ってる相撲だもんね、1番目は。そのとき分からなかったけどね。帰ってビデオ見たけど。子供が見ても分かるような相撲だもんね。なぜ、取り直しをしたのか。

 大鵬親方が45連勝して(その次に)勝った相撲が負けになって、それからビデオ判定ができたんでしょ。なのにビデオ判定は何をしたんだ。これは本当に悲しい思いでした。ビデオ判定が一つも駄目。もう少し、緊張感を持ってやってもらいたいね。もし負けていたら(自身の)連勝記録が止まったかもしれない。勝てたから良かったけど。

 元お相撲さんでしょ、ビデオ判定は。しかも、取り直しの重みを一番分かっているはず。簡単に取り直しって本当にやめてくれって思いながら、その日夜、ビデオで見たんですよ。こんなこと二度とないようにやってもらいたいですよ。

 本当、肌の色は関係ないんだよね。同じこの土俵に上がってマゲを結っていることになれば、日本の魂なんです。みんな同じ人間です。偉いとか偉くないとか関係なく。盛り上がりどうこうじゃないんだよね。こっちは命懸けてやってますからね。

 以上の白鵬発言を見て、唖然とする。

 13日目の稀勢の里戦における取り直しとなった一番に対する審判批判は、聞き捨てならない。「子供が見ても分かるような相撲だもんね。」とは、なんたる言い草だ。これは、審判批判などという生易しいものではない。明らかに、5人の勝負審判に対する侮辱発言だ。

 その白鵬発言は、「ビデオ判定は何をしたんだ。」、「もう少し、緊張感を持ってやってもらいたいね。」と続く。

 しかし、「ビデオ判定」は、我々がNHKのテレビで観るビデオ判定よりも詳しいものを観てやっているんでないの。5人の勝負審判が異なる角度から勝負を見て、それと「ビデオ判定」とが加味され、勝負審判が下されるのだ。

 なのに、「ビデオ判定は何をしたんだ。」とは、なんだ。常識で考えて、5人の勝負審判は、緊張感を持ってやっている。なのに、「もう少し、緊張感を持ってやってもらいたいね。」とは、なんだ。

 挙句に、白鵬発言は、「元お相撲さんでしょ、ビデオ判定は。しかも、取り直しの重みを一番分かっているはず。簡単に取り直しって本当にやめてくれって思いながら、その日夜、ビデオで見たんですよ。こんなこと二度とないようにやってもらいたいですよ。」ときた。

 これは、無礼極まりない発言である。5人の勝負審判をなんだと思っているのだ。

 白鵬発言は、侮辱に次ぐ侮辱に次ぐ、無礼発言である。到底、聞き捨てならない。勝負審判よ、怒れ。こんな発言は、許されないし、許してはならない。

 そして、理解できないのは、白鵬発言の「本当、肌の色は関係ないんだよね。」の部分だ。この相撲取りは、いったい何を言っているのだ。通常、「肌の色」うんぬんは、人種差別に関して使われる。しかし、日本の大相撲に人種差別があるとは、これまで聞いたことがない。

 挙句の果てに、出てきた「同じこの土俵に上がってマゲを結っていることになれば、日本の魂なんです。」という白鵬発言。白鵬が「日本の魂」を理解できている人間ならば、以上の無礼極まりない侮辱発言が出てくるわけがない。

 白鵬は、「こっちは命懸けてやってますからね。」と発言するが、命懸けでやっているのは、白鵬だけでなく、他の力士はもちろん、勝負審判だって同じだ。


 今回の白鵬発言は、勝負審判を、そして、大相撲を、ひいては大相撲ファンを侮辱している。同時に、横綱の品格を汚している。

 こんな発言は、許されないし、許してはならない。

 白鵬発言について、白鵬自身でなく、その親方が審判部に対して謝罪するくらいで済まされるようじゃ、日本相撲協会は、世間のいい物笑いだ。

 何年か前に八百長問題で大揺れした日本相撲協会。当時、ガバナンス(統治)能力に問題ありとされたが、結局、依然として問題ありなんだろうか。そんなんじゃ、いずれ潰れかねないよ。 



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