わさお日記

わさおの時事川柳・五行歌、俳句、短歌、十行歌、その他

スタップ疑惑騒動・「無責任の極み」

   2014年2月以降、10か月以上にわたり、世間を騒がせてきたスタップ疑惑騒動。

 2014年12月19日、理化学研究所は、記者会見を開き、スタップ細胞が存在するか否かの検証実験において、スタップ細胞を作製できず、検証実験を打ち切るとする検証結果を発表した。

 検証結果によれば、理研の検証チームが、小保方晴子氏のスタップ論文に基づく1615回の実験をしたが、万能性を持つスタップ細胞は一度も確認できなかった。

 また、理研の検証チームとは別個に、小保方氏が取り組んだ検証実験では計48回にわたりスタップ細胞の作製を試みたが、全て失敗した。

 今回の10か月以上にわたるスタップ疑惑騒動を振り返ると、これに関わった小保方氏を張本人とするスタップ疑惑三人組ら、彼らを所属させている理化学研究所、その理事長等の幹部スタッフの言動は、無責任そのものである。
 

 無責任のしょっぱなは、スタップ論文の不正である。改ざん及び捏造のスタップ論文は、スタップ疑惑三人組らが作成したものであるが、それは、同時に理研の研究成果である側面を持つ。

 次いで、小保方氏のこれまでの説明に関連する無責任さだ。まず、スタップ論文の記者発表時の説明によれば、スタップ細胞の作り方はおそろしく簡単で、リンパ球を培養液で1週間培養することも含め、10日もあればできる。

 そして、4月9日の釈明会見で、小保方氏は、自分で200回以上スタップ細胞の作製に成功していると断言した。

 つまり、10日もあれば作製できるスタップ細胞ゆえに、自分で200回以上スタップ細胞の作製に成功していると断言した小保方氏が、今回の検証実験では、48戦全敗だ。そして、スタップ論文に基づく実験をした検証チームは、1615戦全敗である。

 いくらなんでも、それはないだろう。小保方氏のこれまでの説明は、結果的に、無責任そのものだ。

 挙句の果てに、2014年12月19日の理研による記者会見の中で、驚くべきことが明らかになった。理研は、小保方氏から12月21日付けでの退職の申し出があり、認めたというのだ。

 しかし、いくらなんでも、それはないだろう。スタップ論文については、理研そのものが改ざん及び捏造の不正ありと認定しているのだ。しかも、スタップ細胞が存在するか否かの検証実験において、48戦全敗、1615戦全敗だ。それなのに、退職の申し出を認めるなんて。理研は、気は確かなの?

 こんなんでは、まさに、無責任の極みである。


 スタップ疑惑騒動は、スタップ疑惑三人組ら、彼らを所属させている理研、その理事長等の幹部スタッフに責任がある。

 理研は、国民の税金で運営されている研究所だ。

 本来、理研は、国税を納付する国民の納得が得られるよう、理化学研究に専念し、成果を挙げなければならない。しかし、今回のスタップ疑惑騒動によって、10か月以上、無駄に税金が使われる状況が続いてきたのだ。

スタップ疑惑に関係する研究費、関係者の人件費その他諸々の経費も、みんな税金で賄われているのだ。これらをざっと計算すれば、税金の無駄遣いは、1億円を下らないだろう。

 壮大な税金の無駄遣い。それがスタップ疑惑騒動の実態である。それが、それだけで許されてはならない。

 しかも、極めて重大なことは、今回のスタップ疑惑騒動により、日本の科学に対する世界中からの信頼、信用は、失墜してしまっていることだ。今や、スタップ論文不正は、「世界の三大不正」の一つとして認識されているのだという。

 そこで、納税者の一人として、改めて要求する。

 一つは、スタップ疑惑の張本人、彼らを所属させている法人としての理研、その理事長等の幹部スタッフに対する処分である。退職の申し出を受理しているのならば、即刻、その受理を撤回すればいいだけの話だ。英科学誌ネイチャーによるスタップ論文の撤回という経験があるではないか。あれよりも、ずっと簡単にできる。

 もう一つは、スタップ疑惑騒動で無駄遣いされた税金額を算定し、その回収を行うことである。多額の税金の無駄遣いをしておきながら、誰もそれを弁償しないというのでは、たまったものでない。

 最後に付言するが、理研の理事長は、ノーベル賞受賞者である。ノーベル賞受賞者たる者は、日本の科学に対する世界中からの信頼、信用がいかに重大なものであるか、当然認識しているはずだ。それがスタップ疑惑騒動により、失墜してしまっていることに関し、きちんと責任を取らなければならない。

 まさか、責任の取り方として、理事長の減俸くらいで事足れりとするのじゃないだろうな。そんなんでは、世界中からノーベル賞受賞者たる者の見識が疑われてしまうよ。



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