ナニコレ!?・「飛び出し坊や」でなく「飛び出ぬ坊や」でないの?
2014年11月12日、ネットで京都新聞の配信ニュースが流れた。タイトルに曰く。「“飛び出し坊や”全国区に 玩具メーカーがミニチュア発売」
“飛び出し坊や”って、ナニコレ!?
飛び出し坊や、つまり飛び出す坊や、ってことなの? どこからどこへ飛び出すのだろうか。玩具メーカーがミニチュア発売とあるから、飛び出す坊やとは、おもちゃなんだろうな。
てな具合で、京都新聞の配信ニュースを読んでみた。配信ニュース曰く。
① 滋賀県生まれの交通安全キャラクター「飛び出し坊や」のミニチュアを大手玩具メーカーが発売し全国的な人気になっている。一部で品薄になるほどで、ひこにゃんに続く湖国発の人気者として期待を集めそうだ。
② 「飛び出し坊や」を最初に発案した看板業の久田工芸(東近江市)と、玩具メーカーのタカラトミーアーツ(東京都)が製作。カプセル入り玩具として8月から発売したところ、売り上げ上位を占める人気ぶりが続いているという。
③ ミニチュア版は、雨の日も風の日も長年、交通安全を呼びかけて塗装がはげた「劣化バージョン」や、慌て過ぎでおちゃめな「お尻見え」、立体型の「とび太くんストラップ」など5種類。
しかし、これを読んでも、飛び出し坊や、飛び出す坊や、の意味が分からない。①に、滋賀県生まれの交通安全キャラクター「飛び出し坊や」とあり、③に「雨の日も風の日も長年、交通安全を呼びかけて塗装がはげた」とあるから、どうやら交通安全を呼びかける坊やのようだ。
でも、交通安全を呼びかけるのに、なぜ、どうやって、飛び出すんだろうか。
そこで、ネット先生に聞いてみた。そうしたら、Excite Bit コネタ(2013年5月30日) の記事がヒットした。タイトルは、滋賀県の名産、飛び出し坊やの元祖「とび太くん」が世界進出?!、とある。この記事曰く。
① とび太くんは、いつもさりげなくそこにいる。のどかな田園や信号のない通学路など、主張しすぎることはないが、ドライバーに向けて芸人なみにキレのあるポーズで「子どもやお年寄りによる飛び出し注意」を訴える。
② 地域によってさまざまな絵柄の飛び出し注意を促す看板があるが、滋賀県のとび太くんは、飛び出し坊やの元祖だという。車の交通量が急激に増えた高度経済成長期に、滋賀県旧八日市市(現・東近江市)の社会福祉協議会が中心となって、急増していた子どもの飛び出し事故を未然に防ごうと、看板製作業の久田工芸・代表者久田泰平さんに依頼。1973年、久田さんの手でとび太くんが考案され、県内に広まったという。
これを読めば、「とび太くん」を元祖とする飛び出し坊やとは、飛び出し事故を未然に防ごうと、「とび出しちゃダメ!」を呼びかけ、交通安全を訴える交通安全キャラクターの看板だ。
だから、飛び出し坊や、飛び出す坊や、とは、「とび出しちゃダメ!」呼びかけ坊や、を意味する。急増していた子どもの飛び出し事故を未然に防ごうと、1973年に、飛び出し坊やの元祖「とび太くん」が生まれ、滋賀県に広まり、県外にも広まっていったという。
滋賀県が飛び出し事故防止のために、飛び出し坊や、飛び出す坊や、を考案し、以来、40年以上にわたり交通事故防止に一生懸命取り組んでいることには、その努力を多とするものである。
ただ、飛び出し坊や、飛び出す坊や、というネーミングは、いかがなものか。
飛び出し坊や、飛び出す坊や、と聞けば、坊やが飛び出す、と理解する。しかし、坊やは、飛び出してはいけない。交通事故に遭ってしまう。
「とび出しちゃダメ!」呼びかけ坊や、なのだから、「飛び出し坊や」でなく、「飛び出さない坊や」、「飛び出ぬ坊や」が正しい。
滋賀県の人々は、飛び出す坊や、でないけれど、飛び出しダメ呼びかけ坊や、縮めて、飛び出し坊や、とでも言うのだろうか。40年以上も、飛び出し坊や、できているから、慣れてしまって、今はなんとも思わないのだろうか。元々、滋賀県では、議論にもならなかったのだろうか。
やっぱり、“飛び出し坊や”って、ナニコレ!? である。
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