スタップ疑惑騒動考・「大いなる茶番」
2014年2月以降、もう1年以上にわたり、世間を騒がせてきたスタップ疑惑騒動。
これまでの間に、理化学研究所、理研の部内者を含む調査委員会及び理研の外部有識者でつくる調査委員会が検証結果や報告書を公表している。
それらによれば、次のように結論づけられる。
① スタップ論文も、スタップ細胞の存在も、どちらも真っ赤なウソである。
② 小保方晴子氏が「あります、あります」と口先主張したスタップ細胞とは、既存の万能細胞であるＥＳ細胞だ。
③ 小保方氏には、スタップ論文について、改ざんと捏造の4つの不正がある。
④ 小保方氏の実験やデータ管理等は、いいかげんそのものである。
スタップ疑惑騒動の罪は、大きくは三つある。
一つ目は、1年以上にわたり、世間を騒がせ続けてきたことだ。その中で、スタップは、理研そのものにおける研究であり、ノーベル賞受賞の山中伸弥教授のiPS細胞に対抗するために行われてきたことを重視すべきだ。
二つ目は、スタップ不正は、今や、「世界の三大不正」の一つとして認識され、日本の科学に対する世界中からの信頼、信用は、失墜してしまっていることだ。
三つ目は、壮大な税金の無駄遣いだ。理研は、国民の税金で運営されている研究所である。スタップ疑惑騒動に関係する研究費、関係者の人件費その他諸々の経費も、みんな税金で賄われているのだ。これらをざっと計算すれば、税金の無駄遣いは、1億円を下らないだろう。
嗚呼、なんたることだ!!
2015年2月10日、理研は、スタップ疑惑騒動に関し、関係者の処分等を発表した。
既に理研を退職している関係者については、小保方氏は「懲戒解雇相当」、共同研究者の若山照彦・山梨大教授は「出勤停止相当」としている。
しかし、まず、小保方氏に対しては、本来、小保方氏が理研に対して退職願いを提出した時点で、これを不受理とし、懲戒解雇しなければならない。理研は、そうしないで、退職願いを受理して退職させるというアホなことをしている。
次に、共同研究者の若山照彦・山梨大教授は「出勤停止相当」としているが、そんなアホな。
小保方氏が所属していた研究室の長であった若山氏は、スタップ論文発表後、スタップ論文に疑義を唱え、一抜けた感じになっている。が、彼は、元々、スタップ論文、スタップ研究の進行上、片棒を担いだわけであり、責任は重大である。一抜けたで済まされるものではない。それが、「出勤停止相当」とした理研は、気は確かか。
そして、不正の舞台となった理研の発生・再生科学総合研究センターの関係者で、理研在職者についてだ。竹市雅俊元センター長は譴責(けんせき)処分、論文作成にも関わった同センターの丹羽仁史元プロジェクトリーダーは文書による厳重注意としている。
しかし、これも理解できない。
スタップ疑惑騒動の三つの大罪を考えなさいよ。つまり、①スタップは、理研そのものにおける研究であり、ノーベル賞受賞のiPS細胞に対抗するために行われてきた。②スタップ不正は、「世界の三大不正」の一つであり、日本の科学に対する世界中からの信頼、信用を失墜させてしまった。③スタップ疑惑騒動に関係する研究費、関係者の人件費その他諸々の経費における税金の無駄遣いは、1億円を下らないだろう。
にもかかわらず、センター長は譴責処分、プロジェクトリーダーは文書による厳重注意とは、なんだ。こんなもので済ませることなんて、本来、できないんだよ。
そもそも、退職者に対する「懲戒解雇相当」、「出勤停止相当」、在職者対する譴責処分、文書による厳重注意、なんてのは、4人にとって屁でもない。
本当に、理研って、気は確かか。
理研が今回行ったのは、処分の決定でもなんでもない。それは、茶番、それも大いなる茶番にすぎない。
結果、理研は、日本中の、否、世界中の物笑いである。しかし、そういったことの意味すら、理研は、理解不能なんだろうな。
まったくもって、理研には、困ったものだ。
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