高橋大輔選手・「ヒーロー」
hero、ヒーローは、いい言葉である。人が人に対してヒーローと呼ぶときは、心底相手を認め、敬愛するときである。
ライバル同士の関係にある者の間で、ヒーローと呼ぶときは、相手に参ったというニュアンスも込められることになる。
社会は、時代は、時としてヒーローを求める。
そして、ヒーローからヒーローと呼ばれる者は、真のヒーローである。
津軽のシニアブロガーは、2014年6月19日付けで、高橋大輔選手・「逸材」と題するブログ記事を書いて投稿した。その中に次のような記述がある。
高橋大輔選手は、世界フィギュアスケート界の革命的存在である。
革命的存在であるのは、高橋選手が彼以前の世界フィギュアスケートそのものを変えてしまったからである。しかも、男子フィギュアのみならず、女子フィギュアも含めて変えてしまった。
高橋選手が世界に対して実現して観せたのは、ジャンプで切れ味鋭い4回転等とステップ及びスピンで世界一の芸術性との融合である。これは、世界一美しいフィギュアスケートだ。
世界一美しいフィギュアスケートを創り上げた選手は、高橋大輔選手の前には、男女を通じて誰もいない。
2006年トリノ五輪女子金メダルの荒川静香選手は、3回転等のジャンプはあるものの、切れ味鋭くはなく、世界トップの芸術性もない。それでも、金メダルを獲れた。出場選手の顔ぶれなど、運が良かったからである。運も実力のうちだ。
そして、男では、2006年トリノ五輪男子金メダルのロシアのプルシェンコ選手。プルシェンコ選手は、確かに、豪快な4回転等のジャンプは持っている。しかし、ステップ及びスピンでの芸術性は劣る。
2010年バンクーバー五輪で銀メダルを獲得したとき、プルシェンコ選手は、銅メダル獲得の高橋大輔選手の世界一美しいフィギュアスケートを目の当たりにし、言いようのない大きな脅威を感じた。
その証拠に、それから後、ソチ五輪後まで、プルシェンコ選手は、羽生結弦選手と浅田真央選手の演技は褒めたが、高橋大輔選手については言及していない(私の記憶では)。
人間、最大の脅威を抱く相手については、言及できないものだ。
なぜか。それは、人間とはそういうものであり、人生とはそういうものだからである。
しかし、最近、ある方々のおかげで、一つの重大な事実を知ることができた。
それは、バンクーバー五輪の試合直後、プルシェンコ選手が、目をつむり高橋大輔選手の手を取って拝みながら、「君は僕のヒーローだ」と語っているのだ。出典【海外の評価・反応】高橋大輔を語る89人の言葉http://matome.naver.jp/odai/2139884763341400701
You are my hero.
その中には、プルシェンコ選手が目をつむり高橋大輔選手の手を取って拝んでいる写真が掲載されている。高橋選手は、その様子を見て微笑んでいる。プルシェンコ選手も若いが、高橋選手は、もっと若い。実にいい写真である。
これがすべてを語ってくれている。だから、津軽のシニアブロガーは、例えようもなく、嬉しい。
かつて、プルシェンコ選手は、4回転ジャンプで世界男子フィギュアを変えた。のみならず、男子フィギュアと女子フィギュアのそれぞれの良さを際立たせることによって、フィギュアそのものを変えたのである。紛れもなく、プルシェンコ選手は、世界フィギュア界のヒーローだ。
4回転ジャンプの連発で世界フィギュア界を変えたプルシェンコは、その世界フィギュア界を更に世界一美しいフィギュアスケートで変えた高橋大輔の偉大さを、一番よく分かっている。
そのヒーローたるプルシェンコ選手が高橋大輔選手に対して語った「You are my hero.」。これに優る言葉は、世界中どこを探してもない。
私の人気ブログランキングへの応援のため、
ポチッと↓をクリックお願いします。