わさお日記

わさおの時事川柳・五行歌、俳句、短歌、十行歌、その他

スタップ疑惑・「理研、コスト意識ゼロ」

    2014年2月にスタップ疑惑が持ち上がってから、一連の騒動がもう5か月も続いている。そのせいで、残念極まりないことに、日本の科学に対する世界中からの信用は、失墜してしまっている。

 3月14日、理研は、スタップ疑惑について記者会見を開いた。

 その席上、野依理事長は、スタップ疑惑三人組を「未熟な研究者がデータをずさん、無責任に扱った」と断罪した。しかし、理事長には、「未熟な研究者」を生みだした理研が結局は「未熟な研究所」であることの認識は、頭にない。

 理研発生・再生科学総合研究センター(CDB、神戸市)の竹市センター長は、スタップ論文を「論文の体をなしていない」と非難したが、「論文の体をなしていない」論文の対外的発表を許容した理研が結局は「組織の体をなしていない」との自覚はない。

 本来、スタップ疑惑三人組を断罪した以上、その時点で、彼らを所属させている理研としても、理事長及びセンター長がいずれ責任を取る旨の決意表明があってしかるべきだ。なのに、それもない。

 案の定、6月12日、理研が設置した外部識者による改革委員会の岸輝雄委員長は、理事長とセンター長について厳しく指摘した。

 センター長については、小保方氏のデータの記録や管理について「確認・指導を行う責務を実施していないばかりか、そのような責務を負っていることを認識さえしていないことをうかがわせる」と指摘した。これは、CDBという組織の長として無能だ、と言っているのだ。

 更に、岸委員長は、理事長の責任について、「自分で(進退を)考えると思う」と話した。これは、ノーベル賞受賞者である理事長に気を遣っただけで、責任を取って辞めろ、と言っているのだ。

 そして、極め付きは、ずさん極まりないCDBは、解体せよ、ときた。

 以上、理事長とセンター長は、倫理観の欠如を指摘されたに等しい。


 6月30日、読売新聞の配信ニュースが「小保方氏、STAP検証実験参加へ…理研発表」と題し、次のように伝えた。

① 理化学研究所は30日、STAP細胞の2本の論文に関し、追加調査を始めたと発表した。

② 4月までの調査で、画像データの捏造など2件の研究不正が判明したが、その後も新たな疑問が相次ぎ、外部有識者による理研改革委員会は、追加調査を求めていた。理研は、追加調査は不要とする方針の転換に追い込まれた。

③ 一方、STAP細胞の有無を確かめる検証実験に、小保方氏が参加することも正式に発表した。期間は7月1日~11月30日で、小保方氏の体調が許す範囲での参加になる。理研は4月から検証実験を始めたが、難航しており、小保方氏に参加を求めた。今夏に中間報告、来春に最終報告という予定は変更しない。

このニュースの②にあるが、理研がスタップ論文の新たな疑惑について当初は追加調査は不要としていた姿勢は、理解不能だ。

 理研によるスタップ論文の不正認定は、既に確定しているが、だからといって、新たな疑惑について追加調査は不要とはならない。スタップ論文の疑惑については、徹底的に解明されなければならない。それが科学界の倫理である。

 理研というところは、理事長とセンター長のみならず、そのほかの幹部に至るまで、ほとほと倫理観の欠如が甚だしい組織だ。

 次は、ニュースの③についてだ。スタップ細胞が「あります、あります」なのか「ありません、ありません」なのか、スタップ疑惑と一連の騒動によって世間を騒がせたことの終末処理として、明らかにしなければならない。

 しかし、それは、あくまでも終末処理としてであるから、これに小保方氏を参加させる場合、スタップ論文の新たな疑惑について小保方氏本人の口から対外的に説明させなければならない。なのに、それもない。

 理研がやることなすことは、おかしなことだらけだ。理研の不手際を見るにつけ、理研って、本当に大丈夫なの? 理研は、まさに倫理観欠如機関だ。


 倫理観欠如機関の理研。ほとほと嘆かわしく思っている折、 7月1日、時事通信の配信ニュースが流れた。「理研のずさんな調達指摘=パソコン年308回購入―財務省調査」とのタイトル付きだ。配信ニュース曰く。

① STAP細胞論文問題で揺れる理化学研究所がパソコン(PC)や検査キットなどの購入でコスト意識の薄い調達を繰り返していたことが、財務省が1日発表した予算執行調査で明らかになった。

② 単価の低い物品は一括調達でコストを下げるのが原則だが、理研は2012年度にPCの個別購入を計308回(合計約6400万円)行っていた。

③ 調査は財務省が毎年度実施。15年度予算要求を前に、理研を所管する文部科学省に改善を求めた。

④ 6年前の調査でも理研は調達方法に関して問題点を指摘されたが、改善されていなかった。組織統治(ガバナンス)の在り方が問われる理研への風当たりが一段と強まりそうだ。 

 これを見ると、理研は、倫理観欠如機関であるばかりか、というか、倫理観欠如機関であるから、というか、コスト意識ゼロ、改善意識ゼロの機関だ。

 理研の諸々の経費は、すべて国民の税金で賄われている。こんなふざけた機関に国民の税金が浪費されるのは、たまったものでない。

 スタップ疑惑と一連の騒動、理研がやることなすことの不手際。それが続くだけで、税金の浪費が続く現実。

 もう駄目だ。理研は、潰してしまえ、となってしまう。

 それにしても、財務省は、何をやっているのだ。配信ニュースの④にあるように、6年前の調査でも同じ指摘をしたのに、改善されていないとは。財務省も、なめられたものだ。

 文部科学省に改善を要求するなどという悠長なことをしていないで、予算を削減すればいいだけの話だ。PCの個別購入を計308回、合計約6400万円行っていたのなら、予算は、5割カットの3200万円で十分だ。それで、必要かつ十分なPCは購入できる。要は、頭を使え、だ。

 それにしても、会計検査院は、何をやっているのだ。理研の諸々の経費執行をきちんと会計検査せよ。

 倫理観欠如、コスト意識ゼロ、改善意識ゼロの理研は、組織として、金属疲労どころか、腐り切っているはずだ。経費の無駄遣いや不適正執行は、検査すればなんぼでも出てくるだろう。

 財務省よ、会計検査院よ、理研の経費執行が現状のまま放置されるなら、国民は、真面目に税金を納めたり、国民負担に応じるなんてことが馬鹿らしくなってしまう。

 ちゃんと、真面目にやれよ!!


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